おはようございます。
9月最終日、本日ギャラリー&ショップ営業いたします。
今週は少しお休みをいただき、釧路市音別町へ行ってきました。
北海道の南東部に位置する釧路市音別(おんべつ)町。
背丈以上に育つ大きな蕗が特産の、海辺に面した自然豊かな町です。
今から30年以上前、蕗を食品加工する過程で出る皮の活用方法を探る中で生まれた紙づくり。地元の方々の努力や研究者の協力により完成し、富貴紙(ふきがみ)と名付けられました。
激動の時代に地道な紙づくりを続けていくのは、とても大変なこと…途中管轄機関の解散により制作が途絶えたり、作り手がいなくなったりなど幾多の困難を辿りつつも、現在は活動を再開し、富貴紙の文化伝承・普及振興が推進されています。
東野は釧路市より現場で富貴紙制作を担う製作員さんたちの技術指導をご依頼いただき、2014年から陰ながらご指導、お手伝いをさせていただいています。
毎年のように音別町に伺っていましたが、コロナ禍のため直接指導がストップし、今回は数年ぶりの訪問となりました。
新しく開設された施設《ルート38音別館 おんぽーと》に初訪問!
音別町活性化に向けたさまざまな取り組みを行う拠点施設であり、富貴紙の製作の新拠点でもあります。施設では製作風景を見学することができます。
富貴紙製作をされている製作員さんたちと交流や情報交換をしながら一緒に富貴紙を製作させていただきました。
フキの繊維が主原料である富貴紙は、コウゾやパルプの紙とはまた違った美しさや魅力があります。フキ繊維には特有の光沢があり、和紙の表面で美しくきらめきます。また、フキならではの深い緑色が紙に踊り、独特の個性を放つ美しい和紙です。
現在北海道で紙を製作しているのは恐らく音別町と紙びよりだけ(他情報ありましたらお寄せ下さい)…本当に希少です。
同じ紙作りを志す者同士、協力しあってよい紙を目指し、守り育てていきたいと願っています。富貴紙(ふきがみ)、よろしくお願いします!
音別町を訪れた際にはぜひ富貴紙、触れてみてください。
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