北海道で有数のトマト産地、美瑛町で収穫後のトマトの葉や茎の利活用を模索している“トマトの茎と葉でカーボンニュートラルプロジェクト”の代表、原直子さんが紙びより工房にいらっしゃいました。
トマトの茎や葉の残渣を生かした紙はできないでしょうか、というご相談…どんな風合いの紙がいいか、紙をどんなふうに活用されたいか…こちらからも色々とお聞きしながら、お互いのイメージを膨らませていきました。こんなこともできますね、あんな所でも使えそう、とアイデアも色々と。
初めてお会いしたのに、お互いワクワクしちゃって話が盛り上がりました!やはり新しいことに挑戦するって素敵だな!と私までドキドキしちゃいました。
まずは、と茎や葉をすき込んだ名刺を製作させていただくことに。
1回目は茎入りの原料を、2回目は芽かきした葉をすき込むみました。同じトマトでも部位により違った風合いの和紙になりました。
今活動時に実際に使ってくださっているそう…。
「トマト名刺を渡すと、渡す先々で皆さん手触りを確認したり紙をじっと見つめたりと反応が様々で、インパクト、とても強いです!」と喜びのお声いただきました。
トマト残渣の利活用にも、ご自身の活動のPRにもなるツール、気に入っていただけたようです…。
※写真はトマトの茎や葉をすき込んだ試行錯誤の数々。ワンポイントにトマトの花の押し花もすき込んでみました。トマトを意識して赤い背景で。
【活動のツールとして、一役も二役も】
“トマトの茎と葉でカーボンニュートラルプロジェクト”の、原直子さん。
収穫後のトマトの茎や葉の残渣(ざんさ)の利活用について、さまざまな可能性を模索しながら活動されています。
今回作らせていただいた特注名刺。
トマト残渣を配合した名刺が、様々な方に会い、活動をお知らせする重要なツールとして大きな役割を果たしてくれているようです。
原さんから喜びのお声を頂戴しました。
「茎と脇芽の2パターンを作っていただき、個人的には脇芽(葉)を使ったものが紙の表面がなだらかで馴染みがよく使い勝手が良いと感じています。
細かく砕かれた脇芽がまんべんなく混ざっているものもあれば、
繊維の残ったやや大きめの脇芽がアクセントになっているものなどもあり、1枚1枚に表情があるところに愛着を感じます。
受け取ってくださった方の反応としては、
『トマトの脇芽を使った名刺が作れるとは驚き』
『トマトの脇芽に新しい命をふきこみましたね!』
『面白い!』
など。
お渡ししたどなたからも紙について一言いただけるというのが、
話がはずむきっかけになり、活動のツールとして一役も二役もかってくれています。」
とのこと…。
ご自身が力を注いでいらっしゃる活動、愛着ある素材をすき込んだ手すき和紙名刺がご自身を象徴する看板となり活動を代弁してくれる、初めて出会う方にも強烈に印象を持ってもらえる…。
すばらしい活用だなと思いますし、紙びよりの仕事がささやかでもお役に立てたなら幸いです。
※記事はご本人にお許しいただいて。画像は一部修正をしてご紹介しています。
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